今年、硬式野球部にマネージャー1人で最後の夏を迎える生徒がいます。
江嶋明日香さん(八女市立忠見小学校出身)が6年間頑張ることができた理由について話を聞きました。
野球に興味を持ったのは小学校5年生のころ。
当時、仲が良かった友達から「プロ野球が楽しいから」と誘われ、そこから次第にはまっていったそうです。
輝翔館に入学してから、硬式野球部への入部を決意。
しかし、実際に入ってみると部員は3名、マネージャーは自分を含めて2名と部員不足。
近隣のクラブチームとの合同チームでの活動を余儀なくされます。
しかし、そこでお世話になったチームのマネージャーさんに、スコアの付け方を基礎からしっかり教わり3か月でマスター。
そこからマネージャー業の虜になったそうです。
今でも合同チームでお世話になった指導者の方、マネージャーの方とは交流があり、最近ではネーム入りのアップシューズをプレゼントしていただいたとか。
そのアップシューズを履き、毎日の練習や試合に臨んでいるとのことです。
苦難はさらに続きます。
4年生(高校1年生)に進級すると、同級生が別の学校へ転校するなどし、さらに先輩も転部などをした結果、江嶋さん1人になってしまいます。
当時の3年生には部員9名、マネージャー1名居るので、1年我慢すれば高校野球が一緒にできる状況。
しかし、「部にとって自分が本当に必要なのか?」「邪魔になってしまわないか?」などの不安に襲われました。
そこで当時の担任で前期野球部顧問の先生に「部活、辞めたいです。」と申し出ました。
担任は「ここで辞めるのはもったいない。あと1年辛抱すれば必ずいい思いができるから。」と引き留められました。
ただ、その時の江嶋さんの中で「この言葉を待っていた。」「部にとって必要とされているんだ。」という感覚があったようです。
そこから気持ちを切り替え、後輩たちが後期に進級するのを待ち、今に至るのだそうです。
後輩たちにも、すごく助けてもらっているそうです。
色々うまくいかないことがあり、落ち込んでいると「大丈夫ですか」と数人の部員が必ず声をかけてくれるとのこと。
また、学年が異なるので、情報がうまく共有できていないときも必ず連絡を回してくれる部員がいるようです。
「ここまでやってこれたのは周りの人たちのお陰」だと、嬉しそうに話す江嶋さん。
この思いを込め、部員全員にお守りを一人で作成するとのことです。
運命の抽選会は6月23日(金)。
1日でも長い夏にして欲しいものです。